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私が自由に使えるお金はいくらでしょうか?
共同生活援助(グループホーム)を利用する時に気になることの一つとして
「自分は毎月、どのくらいのお小遣いがあるのか?」という点があげられます。
もちろん利用者さんが入居する前に、関係する相談支援員さんや障害福祉課の担当者さん、サビ管さんなどが集まって事前打ち合わせが行われ、その中で決めていくのですが、その会議の中で利用者さんの心は「自分の小遣いがいくらになるのか?」でいっぱいになっているはずです。
この事前の打ち合わせの時に、もし利用者さんが特に希望を言わない場合「ではこの金額で過ごしてね。毎週○○円もあるから無駄遣いしなければ過ごせるからね」と言われてそのまま生活が始まってしまうパターンが多いのではないでしょうか?
この方法でも全く問題ないのですが、もし「こうしたい」と希望があるのなら遠慮せずに伝えることをオススメします。
そうしないと心のどこかで「勝手に金額を決められてしまった…」と後悔することがあるかもしれません。
実際の金額はいくら?(参考例)
それでは、ある共同生活援助(グループホーム)を利用しているAさんの例で説明してみます。
Aさん(32歳)
共同生活援助(グループホーム)入居歴:1年2ヶ月
昼間は就労継続支援B型に週5日のペースで通っている。
就労継続支援B型の工賃は月10,000円~13,000円くらい。
現在、生活保護を受けており月8万円を受給。
このAさんの場合のお金の内訳は以下の通り
● 収入
生活保護 80,000円
工賃 10,000~13,000円
計 90,000~93,000円
● 支出
共同生活援助利用料 69,000円(家賃、食費、水道光熱費など)
スマホ 6,000円
計 75,000円
つまり、残りの金額は
90,000円 ー 75,000円 = 15,000円
Aさんが自由に使えるお金は月15,000円です。
これを4週間で卦算すると週3,750円。1日の場合は約535円となります。
この金額は貯金などをしていない場合なので、もし貯金するのならお小遣いとして使える金額はもっと低くなるでしょう。
これを少ないと感じるのか?多いと感じるのか?それは個人差があると思いますが、決して優雅に過ごせる金額とは言えないでしょう。
もっとお小遣いを増やすにはどうすれば良いか?
普段生活していく中で、例えば古くなった下着を購入したり、穴が空いたクツを買ったりと必ず必要になってきます。
たまにはお菓子を食べてみたりジュースを飲んだりもしたいでしょう。
毎週のお小遣いだけでは足りない場面も出てくると思います。
そこで自由に使えるお金をもっと増やしたくなるのですが、単純に「お小遣いを上げろ!」と担当者にいうだけでは実はどうしようもありません。
そもそも収入が少ないので渡したくても渡せないこともあり、収入をどうしたら増やせるのか?を考える必要があります。
手っ取り早いのは工賃を多くもらうことですが、実は工賃を多く貰えばもらうほどAさんの場合は生活保護費が下がっていきます。
生活保護費は生活していくのに必要な金額と設定されているので、工賃などの収入がある場合はその分を引き算されて支給されます。
つまり、例に上げたAさんがお小遣い金額を上げる方法は「スマホ代金を安くする」もしくは「生活保護費以上に収入を得る」以外に方法はありません。
今回はわかりやすくするために金額もザックリとしたもので計算していますが、実際はもっと複雑です。
まずは相談支援員さんや障害福祉課の担当者さん、サビ管さんなどに相談してみてください。
もしかしたら別の方法があるかもしれません。
一番良くないのは「ずーっと黙ってそのまま放置しておくこと」です。
必ず相談してみましょう。
まとめ
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- お小遣いの金額を決める時は必ず自分の意見を伝えましょう。
- ザックリとした計算ですが共同生活援助(グループホーム)の場合のお小遣い額は週3,750円程度です。もちろんこの金額は個人差があり決定ではありません。
- お小遣い額を上げる方法は「別の支出を減らす」「別の方法で収入を増やす」しかありません。
- まずは相談支援員さんや障害福祉課の担当者さん、サビ管さんに相談してみましょう。